バイクや車、そしてモータースポーツに興味のある方なら自分でもサーキットを走ってみたいと思うかもしれません。しかしながら、実際どうしたら走行できるのかがよくわからないので躊躇したり諦めてしまったりしている方も多いのではないかと思います。そんな方のために、実は意外と手軽に走ることのできる「ミニサーキット」の魅力をお伝えします。
ミニサーキットの概要
コース全長が概ね約1kmほどの国際規格には入らないクローズドサーキットです。コースや車種によりますが最高速はだいたい100-130㎞くらいしかでないので、いきなり「富士スピードウェイ」や「鈴鹿サーキット」は怖いし不安という方におすすめです。
今回は私が実際に走行したことのある通称(旧称)「本庄サーキット」を例に紹介しますので、その他のミニサーキットをご利用になる方は各サーキット毎に決められた走行規定や装備規定をご確認ください。※正式名称は「GOLDEX 本庄モーターパーク」
ミニサーキットの魅力
ライセンス取得が簡単
ライセンス取得が簡単
・初回講習費 3,500円
講習内容は約30分、フラッグの意味と走行ルールなど
なので、初めて訪問する時に講習を受けてそのまま走行することが可能です。
(初心者走行枠もあるので安心)
★富士スピードウェイの場合:ライセンス¥43,500
講習100分・下見走行15分
走行料金が安い
本庄サーキット(15分)
4輪 平日 2,200円 休日 2,700円
2輪 平日 2,200円 休日 2,700円
★富士スピードウェイ(20分)
4輪 平日 4,500円
2輪 平日 3,600円
走行規定が厳しすぎない。
車両
普通のマイカーなら大丈夫です。
・確実に点検・整備された車両
・マフラーの騒音規制(4輪98db/2輪 95db)
・3点式以上のシートベルト(つまり、普段使っているものです)
「ミニバン&SUV&ファミリーカーなんでも走行会」という微笑ましい走行会なんかも開催しています。
🥰🥰🥰 pic.twitter.com/3Z2hWL66yq
— GOLDEX本庄モーターパーク (@honjyocircuit) January 17, 2021
着用装備
4輪:ヘルメット、グローブ(軍手不可)、長袖、長ズボン、運動靴
ヘルメットやグローブは最初は安いもので良いと思います。
2輪:ヘルメット、レーシングスーツ、レーシンググローブ、レーシングブーツ
バイクでサーキットを走行するのであれば必然的に皮製品となり、機能性も考慮するとそれなりに高くなるので最初からある程度のものをそろえた方が良いと思います。
リスクが少ない
・絶対的な速度が低い
あくまでも「富士スピードウェイ」や「鈴鹿サーキット」などのフルサーキットと比べての話であって、速度が低いから安全というわけではありません。とはいえ、あまりスピードが出すぎないので恐怖心や不安は比較的少ないでしょう。
・フルコースと同様にエスケープゾーンやクラッシュパッドは設置されているので万が一のコースアウトやスピン時のダメージが少ない。
車両の挙動や限界が体験できる
・一般道ではほとんどありえない減速Gや横G
・フルブレーキング時のABS作動
・横滑り防止装置など電子デバイス制御
・タイヤの限界点(ブレイクする感覚)
車や自分の限界を知ることにより、一般道で急なアクシデントが起こっても冷静に対処できるかもしれません。
結構な運動量になる
サーキット経験のない方から見れば、「シートに座ってハンドル切ってるだけでしょ」と思われそうですが実際はミニサーキットとはいえ、モータースポーツなので縦と横のGに耐えながらの操作は想像以上に体力を消耗します。
その他、走行時の注意点
特にオイル漏れは他の方を危険にさらすことになるのでドレンボルトの緩みのチェック、ホイールナットの緩みも必ず確認してください。
走行中は前後周囲の車に注意して、速そうな車が後ろから近づいてきたら避ける方向にウインカーを出し、確実な意思表示をしながら抜いてもらいましょう。急なライン変更は禁物です。また、自分の車両から異音や異臭などの変化を感じたらすぐにコースから出て確認しましょう。
サーキット走行におけるリスク
車両破損・負傷
安全には十分に配慮され、かつ走行する方のルールも基本的には守れれていますが、他車との接触やコースアウトしてクラッシュパッドへ激突などの可能性はゼロではないので自分の運転技術を見極めながら無理しないよう注意が必要です。
お金がかかる
フルサーキットに比べたら安いですが、走行料金、移動費、ガソリン、タイヤなどの消耗品は使えば当然減っていきますし、メンテナスにも費用が掛かります。
沼にはまる
最初のうちは走行する度にタイムが短縮するので、おもしろくなって癖になるかもせれません。やがて、タイムを削るためにやれハイグリップタイヤだ、やっぱり足回りだ、パワーアップだなどと底なし沼にはまる可能性があります。
まとめ
・ライセンス費用など初期投資が少ない
・とりあえず車と簡単な装備があれば走行できる
・自分には合わないなと思ったらやめればいい
・楽しいなと思ったら必要に応じて大きなサーキットにステップアップ
サーキットを走るにはショップなどが開催する「走行会」などに申し込めばいきなり、「富士スピードウェイ」や「鈴鹿サーキット」を走行できますが、初めてであれば速度域の低い「ミニサーキット」がやはりおすすめです。いずれにしても安全で楽しいカーライフをお送りください!