車に乗る人なら寒い季節になるとやってくる「フロントガラスの霜」問題。特に朝の忙しい時に霜を落とすのに時間を取られてしまうのはイヤなものです。しかし、当たり前のことですがフロントウインド付いた霜をしっかり落とさずに走行するのはとても危険です。ニュースでもフロントガラスに霜が付着した状態で走行した結果、事故に至ったという悲惨なケースを目にすることもあります。
今回は、自動車のフロントガラスに霜が降りてしまったときの対処方法を紹介します。
※星の数は多いほど「よい」となり、最大5つです。
フロントガラスカバー
そもそも霜は空から降ってくるものなので、単純にフロントガラスにカバーをかけて覆ってしまうという方法です。自動車用品店や通信販売でも様々なものがあり、値段も1,000円以下の物から、高くても2,000円台くらいです。覆うという手間はかかりますが、乗り出すときにはサッと外すことができるのでとても手軽です。しかも1度購入してしまえばそれ以外の費用はかかりません。
効果 ★★★★★
手間 ★★★★(夜つけて朝外すだけ)
費用 ★★★★(1度の購入のみ)
リスク★★★★★ (柔らかい素材であればダメージは少ない)
デフロスター
defroster=着霜・着氷・結露を防止するための装置
直訳で「霜取り装置」そのままなので、当然のように効果があります。通常の市販車であれば、国産車でも輸入車でもこの機能は付いています。難点はエンジンの排熱を使うので、エンジンが温まらないと効果が発揮されないところです。地域や外気温、車両などの環境によって変わりますがおおよそ5~15分程度は必要かと思います。エンジンスターターなどを使って遠隔操作でエンジンをかけることもできますが、電波の届く距離や駐車場所の条件、騒音問題などによってはあまりエンジンをかけたままにできない場合もあるかと思います。リモコンエンジンスターターの本体価格は10,000円~20,000円が多いようです。ショップに取り付けを依頼するのであればさらに工賃もかかります。
効果 ★★★★★
手間 ★★★(暖気時間)
費用 ★★(エンジンスターターを使った場合)
リスク★★★★
お湯をかける
この方法を使う人も多いかと思います。もしも熱湯をそのままかけたりしたら最悪は温度差によってガラスにひびが入ったり、割れてしまう可能性もあります。お湯を使のであれば「30~40℃以下」と言われていますがこれも状況によっては再凍結してしまったりと危険が伴うので「お湯をかける」はお勧めできません。また、お湯をかけることによってフロントガラスの汚れが大切な車のボディに付いてしまう可能性もあります。
効果 ★★★★★
手間 ★★★(お湯を家から持っていく時間)
費用 ★★★★★
リスク★(ガラス割れなどの危険あり)
解氷スプレー
自動車専用に作られている解氷スプレーは主にエタノールなどが主成分となっており、即効性に優れています。エタノールの凝固点(凍る温度)は、−114.14 °Cです。もちろん解氷スプレーは濃度100%ではないにせよ再凍結の心配は不要です。※参考:濃度60%での凝固点-44.5℃
デメリットとしてはフロントガラスにシリコン系の撥水材を使っている車両に、解氷スプレーを使うと撥水効果が下がることがあることと、解氷スプレーがボディに付着した際にもコーティングや塗装を痛めてしまう可能性があるということです。価格は容量によっても変わりますが数百円から1,000円前後が多いようです。比較的安価とはいえ消耗品なので使い切れば購入する必要があります。車を実用と考え、汚れなどを気にしない方であれば実用的な選択肢だと思います。入手しやすい燃料用エタノールなどで自作する方法もあるようですが手間がかかるため費用対効果は薄いように思います。
効果 ★★★★★
手間 ★★★★★(スプレーするだけなので楽です)
費用 ★★★(消耗品なので)
リスク★★★(撥水コート落ち、ボディの汚れ)
霜取り用スクレーパー
古典的ではありますがこれも即効性があります。しかし、ただでさえ寒いのに車外でガリガリと作業するのは面倒なものです。材質はプラスチックで作られているとはいえ、力を入れすぎると小さな砂などによってガラス面に傷がついてしまう可能性もあります。スクレーパーはデフロスターも同時に使ってなるべく霜を溶かしながら使用しましょう。価格は100円(百均)から2,000円位で入手できます。
効果 ★★★★
手間 ★★(寒い中での作業)
費用 ★★★★
リスク★★(ガラスが傷つく可能性あり)
まとめ
個人的には凍ってしまってからの対処より、凍ってしまう前の対策である「フロントガラスカバー」が総合的な視点からも効果的な方法だと思います。ですが、どの方法も「効果」は高いので手間と費用、リスクを考慮して自分に合った方法で凍結防止対策や対処を考えてください。くれぐれも悲惨な事故の加害者とならないように視界の確保は怠らないようにしましょう。
ちなみに私はというと、ダイソーの「保温アルミいシート」で済ませてしまってます。