2024年1月28日 神奈川県厚木市で開催されたハードエンデューロビギナーのためのレース&スクール参加のレポートです。「ケゴンベルグ」とは華厳山(「Berg」はドイツ語で「山」の意味)のことで、本イベントの主催でもある石戸谷蓮選手も挑戦しているオーストリアで開催される完走率1%と言われる世界一過酷なオフロードバイクレース「エルズベルグロデオ」に由来しているものだと思います。
イベント概要
Next Riders(ネクストライダーズ)とは
『レースが初めて』『経験が浅い』『一人だと怖い』『ちょっと挑戦するきっかけが欲しい』次なるライダー発掘を目的としたレース&スクールイベント(年齢は問いません)午前レース⇨スクール⇨午後レースの実践&学びがサンドイッチで出来る1日をご提案。
CROSSMISSION公式サイトより
オフロードバイクを楽しむ方にレースの楽しさ・挑戦、そして成長する実感を感じてもらいたいと願っています。
レースでは順位はつけません。皆さん自身が『コースを周回出来るか』というハードエンデューロならではの挑戦を達成してもらうために『競争』ではなく『完走』にフォーカスした形で実施。そのため一人での参戦が不安な方はヘルパー付き(ヘルパーはバイクに乗って伴走可、人数制限2名まで)でもOK。
場所
神奈川県厚木市飯山5937 人の森株式会社華厳工場特設会場
一般的に「華厳」というと日光の「華厳の滝」をイメージするかと思いますが、会場は厚木市にある人の「人の森株式会社華厳工場」という砕石場になります。
主催
株式会社CROSSMISSION(公式サイト)
コースについて
外周路とsoft・midium・hardの3っつのセクション、そして[M-net/B-net]の特別セクションでできています。※星の数が難易度です。
①Next level ☆
道幅の広い比較的フラットな路面で石なども少ないので走りやすいです。広大な敷地を堪能できるのでオフロードバイクに乗り始めたばかりの本当の初心者にとってはここを1周するだけでも楽しいと思います。とはいえ、ここでも転倒者はいたので注意は必要です。
②soft ☆☆
レベルは「soft」ですが、かなりの角度と長さのヒルクライムなので、実際に下から見上げた時の恐怖心は相当なものです。ここは技術よりもメンタルが試されるところ、助走区間が長いのでスピードに乗せればクリアできそうです。また、ふかふかの砂なので失敗や転倒しても、人・バイクともにダメージは少ないので安心してチャレンジできます。
③midium ☆☆☆
これもメンタルを試されるような、2段になった急な下り坂です。リアタイヤがすぐにロックするのでリアブレーキ、またはエンジンを止めてのクラッチ操作は丁寧に行う必要があります。
続いて、下ってきた斜面の横を上ります。助走区間がありますが、石ころが多いので加速に躊躇してしまいます。早めに安定した姿勢を作って加速し、ある程度のスピードに乗せることが大事かもしれません。2段に見えますが実際は3段になっています。
④hard ☆☆☆☆
softのヒルクライムからしたら高さこそありませんが、斜度がかなりキツく助走区間も少ないので短い距離でいかに勢いをつけるかがカギとなります。急斜面でバイクに対して体が遅れる感覚が強く、意識的に乗車姿勢が乱れないようにしたいところです。
私は午前、午後ともにここでタイムアップとなってしまいましたが、ここは「hard」の入り口に過ぎず、この先にはさらに激しい上りなどの難所が控えているようです。
⑤M-net ⑥B-net ☆☆☆☆☆
M-net(豆バイクのM+全日本HED選手権G-NETから)とB-net(たぶんビッグオフ)のコースでここは初心者向けではありません。スタート直後の右側にあった丸太やタイヤ・土管越えは通りましたが、走らなかった中間にあるコースは聞いたところによると長いガレ場の上りと下りで難易度がかなり高いようです。
スクール
午前の走行時間後にトップライダーによるスクールが開催されます。基本的な乗車姿勢、バイクの特性などをわかりやすい言葉で丁寧に教えてくれます。質問タイムでも多数の方が積極的に気になることを聞いていましたが、すべて親切に回答してくれていました。
試乗会/キッチンカー
スポンサーである「BETA」をはじめ「トライアンフ」、「KOVE」などの試乗車が準備されていました。食事のほうは特に美河フランクさんのチーズ味が絶品でした。この他にもたくさん出店されていたのでここだけでも十分に楽しめるかと思います。
気になったところ
- トイレが受付近くの一か所しかなかった。駐車場自体が広大なので端の方にもあったらよかった。トイレが近い方は駐車場所を選んだ方が良いかもしれません。
- 各セクションの渋滞がひどかった。事前に混雑していたらパスするようにとのアナウンスがありましたが、初参加だったので勝手がわからず渋滞にはまってかなりの時間を費やしました。渋滞があったら早々にパスして次のセクションに向かいましょう。
- もう少しヘルプスタッフが欲しかった。「Next Riders」というイベントの性質や自身でアシスタントを2名付けられるという点でやむをえないかと思いますが渋滞の緩和対策をしてほしかったです。次はアシスタントを付けようかと思います。
まとめ
気になる点もあったものの、イベントとしてはとても楽しくスクールもありおいしいものも食べられたのでかなり充実した時間を過ごせました。普段は決して一般人が入ることのできない広大な砕石場を走れるなんてメチャクチャ貴重な体験です!走行時間以外にコースではない場所も走れるため、かなり冒険心を揺さぶられて時間を忘れ走り回ってしまいました。